全国の養殖とらふぐは1kg前後が一般的。ところが下松市・笠戸の海では、同じ育成期間で2kg級の大物が育つというから驚きです。その裏には、約10年にわたる技術開発があります。餌には米川の柚子果汁と周南市「はつもみぢ」の酒粕を加え、身の色つやや旨味を引き出す工夫を徹底。さらに、笠戸の海流や水温に合わせた丁寧な管理を積み重ねたことで、肉厚で存在感のある“笠戸のとらふぐ”が誕生しました。全国的にも珍しいこのサイズこそ、笠戸ブランドが注目される理由のひとつです。
なるほど!やまぐち!
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下松市にある「ひらめきパーク」では、“猫の職員”が大活躍中。でも、ただのマスコット…ではありません!海側の猫たちは、魚を狙う鳥を追い払う《海上部門》。陸側の猫たちは、ネズミなどの害獣を遠ざける《陸上部門》。それぞれがしっかりと「警備」の仕事を担い、水産施設を守る立派な職員なのです。このユニークな働きぶりはテレビ番組でも紹介され、全国から“猫ファン”が会いに訪れることも。さらに──猫がきっかけとなって来場した親子が、水産物や魚の命の学びに触れることも多く、「かわいい」だけじゃない、“学び”と“地域のつながり”を生む存在となっています。
なるほど!やまぐち! -
山口県の豊かな漁場は、実は“人の知恵と努力”に支えられています。県内には各地に栽培漁業センターが設置され、ヒラメ・トラフグ・マコガレイ・アイナメ・オニオコゼなどの魚を卵から育て、海に還す取り組みが行われています。「つくる → 育てる → 放流する」のサイクルによって、自然界ではわずか0.001%しか生き残れない命を、人の手で丁寧に守り、育て、未来の海へとつなげているのです。たとえば下松市では、海の環境や魚種ごとの特性に合わせて水質・温度・餌を管理し、健康で丈夫な稚魚を育成。放流後は漁協と連携して漁獲量アップにも貢献しています。この目に見えないインフラこそ、山口の漁業の“縁の下の力持ち”なのです。
「味の奥に、物語がある。」
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下松市にある「天王森古墳」から出土した大刀形埴輪(たちがたはにわ)は、なんと継体天皇陵と同型。日本国内でも極めて珍しく、学術的にも大変貴重な出土品です。「掘ればまだ何かあるかもしれない。誰を祀るかが分かれば、日本の歴史が動く可能性がある」──そう語る市長の言葉通り、この地にはまだ解き明かされていない古代の謎が眠っています。海や鉄道、グルメのまちとして知られる下松市。実は“古代史の鍵”を握るロマンの地でもあるのです。
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今や“下松ラーメン”の象徴とも言える「紅蘭」ですが、その原点はラーメン専門店ではなく、町の食堂でした。創業当時のメニューには、なんとうどんや巻き寿司、ちらし寿司まで並び、地域の人々の食卓を支える存在だったのです。やがて時代とともに「中華そば」の人気が高まり、徐々に牛骨スープのラーメンに一本化されていきました。今では考えられない“うどんもあった紅蘭”という事実は、地元の人でもあまり知られていないトリビア。
「今の味には、昔の記憶が詰まってる」
紅蘭の一杯には、食堂時代の面影がしっかりと息づいています。
なるほど!やまぐち!
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