伊藤和貴市長に聞く、山口市のこれから
市長室に足を踏み入れた瞬間、肩の力がすっと抜ける。
そこにあったのは、威厳よりも柔らかな笑顔、そして軽やかなテンポの会話。
真剣な話の最中にも、冗談を交えて笑い合う──そんなやりとりの中に、まちを思う情熱がしっかりと詰まっている。これが伊藤和貴市長の魅力だ。(取材日:2025年1月27日)





■ ニューヨーク・タイムズが認めたまちの素顔
2024年1月、ニューヨーク・タイムズ紙「2024年に行くべき52カ所」で世界3番目に選ばれた山口市。
このニュースを知ったのは出張先。「秘書課長に“間違いじゃないか?”と確認しましたよ。本当にびっくりしました。ドッキリかと思ったくらい」と笑う市長。その瞬間の表情は、まるで少年のように無邪気だ。
推薦者である作家・写真家のクレイグ・モド氏とは直接会っている。
「彼はね、日本人以上に日本を愛している人。東京や京都といったメジャーな観光地ではなく、“本物の日本”が残る場所を歩いて回っているんです。熊野古道も萩も、そして山口市も何度も訪れてくれています」
市長の声には、誇りと感謝がにじむ。



■ “暮らしと観光”が交わる新拠点
NYタイムズで紹介された瑠璃光寺五重塔や湯田温泉に加え、市長が今年特に推すのは新しく生まれる二つの施設だ。
- 湯田温泉こんこんパーク(6月オープン)
大屋根広場、温浴施設、足湯&カフェを備え、市民と観光客が交わる新しい空間。
「湯田温泉には屋根付きで天候を気にせず集まれる場所が少なかった。市民と観光客が一緒に楽しめる場所を作りたかったんです」と市長。
名前の「こんこん」には、湧き出る温泉と“恋”の意味が掛けられている。 - 重源の郷体験交流公園(4月リニューアル)
徳地地域の自然と郷土食をテーマに、茅葺古民家や四季折々の花木、地元食材を使った体験を提供。
「紅葉の季節は本当に涼しくて美しい。訪れる人が笑顔になる場所にしたい」と目を輝かせる。



■ 世界に届けたい“山口市の本物”
市長が誇りを持って語る二つの逸品。
- 大内塗
室町時代から続く伝統工芸。工房ごとに表情の異なる大内人形や、唯一無二の箸づくり体験が魅力。
「表情が柔らかくて温かいでしょう?目の描き方ひとつで全然違うんですよ」と、市長は人形を手に取りながら説明してくれた。 - 山口外郎(ういろう)
わらび粉を使ったもっちりとした食感。生外郎は賞味期限が短く、山口でしか味わえない贅沢品だ。
「女性のおちょぼ口でも食べやすいように作られているんですよ」と、さらりとユーモアも添える。



■ 地産地消は“顔の見える関係”から
地元農林水産物のブランド化にも注力。
GI制度を活用した「阿知須くりまさる極」はその象徴だ。糖度の高い大玉を厳選し、紫の化粧箱で販売。品質と見た目の両方で魅力を引き上げている。
「阿知須くりまさるは、大きくても甘くてほくほくなんです。生産者さんが本当に手間をかけて育てています」と市長。
毎月第3土曜のマルシェ「あぐまるやまぐち」も、市長が大切にしている場のひとつ。
「生産者のこだわりや作り方を直接聞くと、また買いたくなる。それが地産地消の醍醐味です」
学校給食には車えびフライや郷土料理「チキンチキンごぼう」も登場し、子どもたちは地元の味を自然に覚えていく。


■ 地域の未来を描く視点
伊藤市長の未来ビジョンは明快だ。
「自然・文化・歴史を守りながら、その時代に必要な要素を柔軟に取り入れる。それが山口市の良さ」
関西万博や全国的な観光キャンペーンをチャンスに、観光と地産地消を一体化させた持続可能な地域経済を目指している。
■ 人柄がにじむメッセージ
最後に、市長はやわらかな口調でこう語った。
「山口市は正真正銘の本物が息づくまちです。空気も、食も、お酒もおいしい。そして町の真ん中に温泉が湧く──そんな贅沢なまちを、ぜひ五感で体感してほしい」
終始笑顔で語るその姿は、観光パンフレットには載らない温もりそのものだった。
地産地消プロデューサーとして感じたのは、この人柄こそが山口市の“隠れた観光資源”だということ。歴史や食の魅力とともに、市長の温かさも、もっと多くの人に知ってほしい。




■ 援むすび山口 ぶっちゃけインタビュー!
Q1. 個人的に好きな農林水産物、特産品、加工品は?
「魚が好きですね。三方を海に囲まれた山口ならではの新鮮な魚は格別。お酒に合うものなら何でも好きです」
地元の和牛や鮎もお気に入りで、食の話になると自然と声が弾む。
Q2. 心に残るソウルフードとお店は?
子どもの頃からの味「亀山ラーメン」「大島屋のちゃんぽん」、学生時代の「ブルーベルのカレー」。
「ちょっと辛めで、あれがいいんですよ」と懐かしそうに話す目は少年のよう。江戸金ラーメンや高校売店のサンライズパンの話も飛び出す。
Q3. おすすめ観光スポットは?
「実はあまり知られていないけれど…」と紹介してくれたのは二つ。
秋穂の草山公園──朝日と夕日が両方見える特別な場所。
船平山展望台──SLやまぐち号と美しい田園が一望できる。
Q4. 市長の素顔を教えて下さい
「最近はピックルボールにハマっています。テニスと卓球を合わせたようなスポーツで面白いんです」
温泉好きでもあり、「週に1~2回は必ず入ります。山口は温泉天国ですから」と笑う。



■ 援むすび山口の地産地消プロデューサーとしてのまとめ
今回のインタビューで感じたのは、伊藤市長が持つ二つの顔だ。
一つは、市民と同じ目線で笑い合える親しみやすさ。食や観光の話になると、少年のような表情で語ってくれる。
もう一つは、歴史や文化、地域経済の話になると見せる確かな戦略眼とダンディな立ち居振る舞い。
山口市を語る市長はあくまで自然体だが、その奥には観光・産業・文化を次世代に繋ぐビジョンがはっきりと見えている。
親しみやすく、頼もしく、そしてどこかダンディ──その存在が山口市の魅力をさらに引き立てている。
援むすび山口として、この人とこのまちの物語をこれからも紡いでいきたい。

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