「ウラむすび(地産地消・身土不二プロデュース術)」Vol.7
援むすび山口 編集長/地産地消プロデューサー(語り手)
語られなかった価値を再編集するという仕事。援むすび山口・地産地消プロデューサーとしての聞き方
私の仕事は、「援むすび山口」の編集長であり、地産地消プロデューサーです。
肩書きだけを見ると、取材をして記事を書く人、そう思われるかもしれません。
しかし実際にやっていることは、もう少し踏み込んだところにあります。

援むすび山口のキャッチコピーは、
「知ると好きになる。知ると美味しくなる。好きになると逢いに行きたくなる。」
この言葉は、単なるフレーズではありません。
私自身が、取材に向かうときの“姿勢”そのものです。
取材の前には、必ず質問シートをつくります。
テンプレートは使いません。
毎回、取材相手のこれまで、今置かれている立場、地域との関係性を調べ、
「この人自身も、まだ言葉にしていないかもしれない部分はどこか」
そこを起点に、フカボリの問いを設計します。
取材をしていると、必ず出てくるものがあります。
それは、ご本人にとっては“当たり前”の話。
しかし、一般の人はほとんど知らない話です。
いわゆるトリビアですが、私はそこにこそ価値があると考えています。
だから私は、あえてミーハーな聞き手になります。
「それ、面白いですね」
「なぜそうなったんですか?」
「そこ、もう少し詳しく聞かせてください」
これは戦略です。
ミーハーであることは、浅さではありません。
“気になったことを放置しない姿勢”だと思っています。
最近は、AIツールも積極的に使います。
録音、文字起こし、構成整理。
ただし、任せきりにはしません。
言葉の温度、間、文脈は、人が見ないと必ずズレます。
AIはあくまで補助。
最後に整えるのは、人の感覚です。


写真撮影も、私の仕事のひとつです。
インタビュー中、ふと緊張がほどけた瞬間。
言葉に詰まりながらも、想いがにじんだ表情。
その一瞬を、キャメラに納めます。
言葉と表情がそろったとき、記事は単なる情報ではなく、物語になります。
その瞬間が、たまらなく好きなのです。
ここで、援むすび山口が大切にしている考え方を整理します。

身土不二は思想。
地産地消は行動。
身土不二とは、
その土地、その気候、その風土、
そして、そこに生きる人の文化が重なり合って、
食やモノが生まれているという考え方です。
地産地消とは、
その思想を、日常で実践すること。
近いから選ぶのではなく、
理由があるから選び、味わい、体験すること。
食を通じて地域を知り、人を知ること。
だからこそ、実際にその土地へ行き、体験することが大切なのです。
援むすび山口は、新しいものを生み出すチームではありません。
昔からそこにある、
ひと・もの・コトを、丁寧に聞く。
そして、地産地消・身土不二という考え方を、
マーケティングの視点で設計し、再編集する。
それによって、地域のブランド価値を“今の時代に通じる形”で立ち上げていく。
それが、私たちの仕事です。


私は、語られなかった価値を再編集する聞き手でありたい。
聞くだけで終わらせず、
理解され、伝わり、残っていく形にする。
静かに、しかし確実に。
これからも、この姿勢で地域と向き合っていきます。