取材日:2026年5月28日
聞き手・取材・文・撮影/援むすび山口編集長・地産地消プロデューサー 重村光寛
今回のゲスト・けんこう家族 ひらお特産品センター
吉﨑秀和代表理事・平澤正教マネージャー
山口県熊毛郡平生町。国道188号線沿い、イオンタウン平生の一角に、ひときわ目を引くカラフルな建物があります。その名は、「けんこう家族 ひらお特産品センター」。
地元の新鮮な野菜、加工品、水産加工品、季節の特産品が並ぶ、平生町の“食の入口”のような場所です。
今回、援むすび山口 平生町編として、ひらお特産品センターを訪ね、吉﨑秀和代表理事と平澤正教マネージャーにお話を伺いました。最初は少し緊張感のある空気から始まった取材でしたが、お話が進むにつれて見えてきたのは、平生町の食の歴史、安心安全への取り組み、そして生産者の皆さんを支える直売所としての大切な役割でした。
①援むすび山口地産地消インタビュー!
町民から生まれた「けんこう家族」という名前

「けんこう家族」という名前は、施設を立ち上げる際に町民から募集されたものだそうです。単なる「特産品センター」ではなく、そこに「健康」と「家族」という言葉が入っていること。この名前には、平生町の食の歴史と、家族みんなで利用してほしいという願いが込められているように感じました。吉﨑代表理事は、ひらお特産品センターについて、商売だけを目的にした場所ではないと話します。
ここは、生産者ありきの場所。
地元で作られた野菜を、地元の人に食べてもらう。そして、生産者の皆さんが作ったものを持ち寄り、地域の人に喜んでもらう。その仕組みを守ることが、ひらお特産品センターの根本にあります。
生産者の集まりから始まった直売所


ひらお特産品センターは、もともと小さな直売所のような形から始まった、生産者の集まりが原点です。平生町内の農家さんや、加工品を作る個人の方々が集まり、自分たちの作ったものを出したいという思いから、現在の形へとつながっていきました。現在も、基本的には組合員の皆さんによって運営されている施設です。
農家さんだけでなく、お菓子屋さんや加工品を作る方など、平生町のさまざまな生産者が関わっています。吉﨑代表理事は、ここを「生産者同士が親睦を深め、笑顔で楽しく活動できる場所」と表現されていました。
売るためだけではありません。
作る人が生きがいを持ち、自分の作ったものを誰かが喜んでくれる。
その喜びが、ひらお特産品センターを支えています。

平生町は、かつて「有機の里」と呼ばれていた

今回の取材で特に印象的だったのが、平生町の農業の歴史です。吉﨑代表理事によると、平生町は40年ほど前、「有機の里」と呼ばれていた時代があったそうです。
その象徴のひとつが、「アルギットみかん」
海藻由来の肥料を使い、安心安全なみかんとして、かつては神戸方面の生協へ届けられていました。当時は、化学肥料や農薬を使って見た目の良いものを大量に作ることが一般的だった時代。その中で、平生町では、消費者に安心安全なものを届けるという考え方を持って、農産物づくりに取り組んでいたのです。現在、アルギットみかんを作る生産者は少なくなっています。しかし、その歴史は、今のひらお特産品センターにも受け継がれています。
若い世代には、まだあまり知られていないかもしれません。でも、平生町の食を語るうえで、この「有機の里」と「アルギットみかん」の記憶は、とても大切な物語だと感じました。

三ツ星野菜ブランドに受け継がれる、安心安全への想い

ひらお特産品センターの大きな特徴のひとつが、「三ツ星野菜ブランド」です。農薬や肥料の使い方などに応じて、野菜を星の数で分ける平生町独自の取り組み。これは、かつての「有機の里」としての歴史を受け継ぐものでもあります。ただ「安心安全です」と言うだけではなく、どのように作られているのかを、できるだけ分かりやすく伝える。
そこには、長年にわたって農業と向き合ってきた平生町の生産者の姿勢があります。一方で、難しさもあります。農薬をできるだけ使わずに作れば、虫がつくこともあります。見た目が少し悪くなることもあります。しかし、今の消費者は、きれいな見た目を求める傾向も強い。
吉﨑代表理事は、そうした現実にも触れながら、消費者にも食や農業について知ってもらうことが大切だと話されていました。
これは、まさに食育の話です。
旬を知ること。
野菜がどう育つのかを知ること。
見た目だけでは分からない価値を知ること。
ひらお特産品センターには、そうした学びの入口もあります。
売場に並ぶ、平生町の旬と特産品

ひらお特産品センターには、季節ごとの野菜が並びます。取材時に話題に上がったのは、じゃがいも、人参、大根、ほうれん草、レタス、きゅうり、トマト、キャベツなど。ただし、すべてが三ツ星野菜というわけではありません。野菜の種類によっては、どうしても農薬を使わなければ商品として出せないものもあります。
それでも、平生町の農家さんたちには、安心安全を大切にしてきた歴史があります。だからこそ、ここに並ぶ野菜には、単なる商品以上の物語があるのです。また、売場には地元で作られたシロップやジュースなども並びます。平生町の素材や、人の手が感じられる加工品も、ひらお特産品センターの楽しみのひとつです。
平生町の新しい挑戦「イタリアーノひらお」

近年、平生町が力を入れている取り組みのひとつが「イタリアーノひらお」です。イタリア野菜やオリーブなど、平生町ならではの新しい食の展開です。取材の中では、カリフローレ、白ナス、ロマネスコなど、さまざまなイタリア野菜の名前が登場しました。中でも平澤マネージャーが好きだと話されていたのが、カリフローレ。カリフラワーのようでありながら、茎まで柔らかく、甘みがあり、湯がいてマヨネーズをつけるだけでも美味しいそうです。
一方、吉﨑代表理事が話してくれたのは、白ナスのステーキ。野菜そのものの味を活かした、シンプルで力強い食べ方です。さらに、平生町産のオリーブオイルも注目されています。ひらお特産品センターでも販売されていたそうですが、取材時にはすでに品切れ。まだ生産量は多くないものの、評判は高く、平生町の新しい特産品として大きな可能性を感じました。
平生町は、かつての「有機の里」という歴史を持ち、今は「イタリアーノひらお」という新しい挑戦にも取り組んでいます。過去の積み重ねと、未来へのチャレンジ。その両方が、この町の食を面白くしているのです。
生産者の喜びは「美味しい」と言ってもらえること

生産者の方々について、平澤マネージャーはこう話されていました。皆さん、野菜作りが好きな方が多い。自分で作った野菜をセンターに持ってきて、それを買った人が「美味しい」と言ってくれる。そのことが嬉しくて、また持ってこられる。
ここには、商売だけではない喜びがあります。
もちろん、生産者の高齢化や担い手不足という課題はあります。若い人たちが農業に入ってくることの難しさもあります。それでも、ひらお特産品センターには、作る人と食べる人がつながる場所としての価値があります。
野菜を売る場所であり、
生産者の生きがいを支える場所であり、
地域の食を未来へつなぐ場所でもあるのです。
平生町の食を知ってもらうために必要なこと

「平生町の食や農産物を、もっと多くの人に知ってもらうためには何が必要ですか?」この質問に対して、平澤マネージャーは、普通の野菜は「うちの野菜は美味しいですよ」と言うだけでは伝わりにくいと話されていました。だからこそ、実際に来てもらい、食べてもらうことが大切。
これは、援むすび山口が大切にしている地産地消の考え方とも重なります。同じ人参でも、同じトマトでも、どこで、誰が、どんな思いで作ったのかを知ると、味わい方は変わります。
平生町には、アルギットみかんの歴史があります。
三ツ星野菜ブランドがあります。
イタリア野菜があります。
オリーブがあります。
そして、それらを支えてきた生産者の皆さんがいます。
平生町の食を伝えるには、単に「美味しい」と言うだけでは足りません。
なぜ、ここで作られているのか。
どんな歴史があるのか。
誰が守ってきたのか。
これからどう育てていくのか。
そこまで伝えることで、平生町の食はもっと面白く、もっと魅力的に見えてくるはずです。
ひょうきんな一面も見えた、吉﨑代表理事

取材の最初、吉﨑代表理事は少し硬い雰囲気でしたご本人も「口下手」と話されていましたが、話が進むにつれて、少しずつ表情がやわらぎ、ひょうきんな一面も見えてきました。特に印象的だったのは、平生町の海岸線の話。11月頃、島と島の間に夕日が沈む瞬間があるそうです。その景色を、写真に撮るのではなく、目で見て楽しむ。そんな話の中に、吉﨑代表理事の平生町への深い愛着がにじんでいました。
平澤マネージャーは岡山県出身で、光市を経て、現在はひらお特産品センターのマネージャーとして勤務されています。平生町の外から来た人だからこそ見える、この町の面白さもあるのだと思います。
平生町の食は、ここから見えてくる

ひらお特産品センターは、単なる直売所ではありません。
地元の野菜を買う場所であり、
平生町の農業の歴史を知る場所であり、
生産者の皆さんの生きがいを支える場所であり、
これからの平生町の食の可能性を感じる場所です。
「けんこう家族」という名前には、健康と家族、そして地域の食を守りたいという想いが込められています。平生町の食を知りたいなら、まずここへ。売場に並ぶ野菜や加工品の向こう側には、長く続いてきた農業の記憶と、これからの新しい挑戦があります。
知ると、好きになる。
知ると、美味しくなる。
好きになると、逢いに行きたくなる。
ひらお特産品センターは、まさに平生町の食に逢いに行くための入口でした。
②援むすび山口ぶっちゃけインタビュー!
ひらお特産品センター協同組合さんの“山口愛”を教えてください!

ここからは、少し肩の力を抜いて、吉﨑秀和代表理事と平澤正教マネージャーのお人柄に迫る「ぶっちゃけインタビュー」です。ひらお特産品センターの歴史や三ツ星野菜ブランドのお話では、平生町の農業を支えてきた真面目な想いをたっぷり伺いましたが、お二人の素顔にも、平生町らしい温かさがにじんでいました。
個人的に好きな農林水産物・特産品・加工品は?

まず、吉﨑代表理事に好きな農林水産物や加工品を伺うと、最初は「これが好き、あれが好きというのはない」と少し照れたような答え。小さい頃から農家の暮らしが身近にあり、旬の野菜は当たり前のように食卓に並んでいたそうです。だからこそ、特別に「好き」と意識するよりも、日々の暮らしの中に自然と食があったのかもしれません。そんな吉﨑代表理事がよく食べると話してくださったのが、練り物。上関の天ぷらなど、山口県東部らしい味にも親しみがあるようでした。
一方、平澤マネージャーが好きだと話してくれたのは、平生町のイタリア野菜「カリフローレ」。カリフラワーに似ていますが、茎まで柔らかく、甘みがあるのが特徴。おすすめの食べ方は、とてもシンプルに「湯がいて、マヨネーズをつける」こと。気取らず、難しく考えず、まずは食べてみる。そんな楽しみ方が、地元野菜にはよく似合います。
想い出のソウルフードは?

吉﨑代表理事の思い出の味として出てきたのは、学生時代のたこ焼き。昔、平生町の商店街にあったたこ焼き屋さんで、学生の頃、自転車で通学する途中に買って食べていたそうです。今ではそのお店は残っていないそうですが、学生時代の帰り道に食べたたこ焼きは、きっと忘れられない味だったのだと思います。さらに、取材の最後に思い出したように話してくださったのが、山口県の郷土料理「けんちょう」。大根と豆腐を使った、素朴でやさしい家庭の味。「子どもの頃、好きだった」と話す吉﨑代表理事の言葉には、平生町の食卓の記憶がありました。
平澤マネージャーの思い出のソウルフードは、岡山時代のお好み焼き。岡山ご出身の平澤マネージャーにとって、お好み焼きは懐かしい味。広島風に近いけれど、丸型ではなく、半月のような形だったそうです。山口県に来てから印象に残っている味としては、下松の牛骨ラーメンの話も出ました。岡山にはあまりなかった味だからこそ、山口県東部ならではのソウルフードとして記憶に残っているのかもしれません。
山口県内でおすすめの観光スポットは?

吉﨑代表理事がおすすめしてくれたのは、平生町から上関方面へ向かう海岸線。特に印象的だったのは、11月頃に見られる夕日の話です。島と島の間に、夕日がすっと沈んでいく瞬間があるそうです。カメラで撮ることもできる。でも吉﨑代表理事は、それを「目で見る」のがいいと話されていました。
この言葉が、とても印象的でした。写真に残す景色も素敵ですが、自分の目で見て、心に残る景色がある。平生町の海を知っている人だからこその、静かなおすすめスポットです。
平澤マネージャーのおすすめは、大星山。山の上からは、平生町のまち並みや瀬戸内海を見渡すことができ、天気の良い日には四国や九州方面まで見えるそうです。風力発電の風車もあり、平生町の自然の大きさを感じられる場所です。海もあり、山もある。平生町は、派手な観光地ではないかもしれません。でも、知っている人が教えてくれる景色には、その町らしい魅力があります。
吉﨑代表理事と平澤マネージャーの“素顔”は?

吉﨑代表理事は、第一印象では少し寡黙で、真面目な雰囲気の方でした。ところが、話が進むにつれて、少しずつ冗談も出てきて、思わずこちらも笑ってしまう場面が何度もありました。ご本人は「口下手」と話されていましたが、実際には、平生町の農業の歴史や、アルギットみかんのこと、三ツ星野菜ブランドの成り立ちなどを、とても丁寧に話してくださいました。真面目で、少し照れ屋。でも、内側にはひょうきんな一面もある。最初の緊張感から、だんだん笑顔が増えていく時間そのものが、吉﨑代表理事のお人柄を表しているようでした。
一方、平澤マネージャーは岡山県出身。転勤をきっかけに山口県へ来られ、現在はひらお特産品センターのマネージャーとして日々現場を支えています。そんな平澤マネージャーの意外な素顔は、韓国ドラマ好き。一時期、韓国ドラマにハマっていたそうで、取材中もドラマの話題で少し盛り上がりました。穏やかで落ち着いた印象の中に、好きなものを楽しむ柔らかい一面がありました。
ぶっちゃけインタビューを終えて

吉﨑代表理事と平澤マネージャーのお話を伺って感じたのは、ひらお特産品センターは「商品」だけで成り立っている場所ではないということです。
そこには、作る人がいて、並べる人がいて、買いに来る人がいます。
昔ながらの商店街のたこ焼き。
子どもの頃に食べたけんちょう。
上関の天ぷら。
カリフローレ。
下松の牛骨ラーメン。
平生町の海岸線に沈む夕日。
大星山から見える景色。
そうした一つひとつの記憶や好みの中に、その人らしさと、その土地への愛着がにじんでいました。ひらお特産品センターに並ぶ野菜や加工品の向こう側には、こうした人の物語があります。だからこそ、平生町の食は、ただ買うだけではなく、知ることで、もっと美味しくなるのだと思います。
③中村店長の「山口直送!トリビアな話」
神戸が惚れた“幻のみかん”を、今も平生町で守る人がいる。


平生町には、かつて「有機の里」と呼ばれていた歴史があります。
その象徴のひとつが、アルギットみかんです。
アルギットみかんとは、海藻由来の肥料を使って育てられたみかんのこと。
取材では、昆布などの海藻を原料にした肥料を使い、ミネラルを意識した栽培に取り組んでいたというお話を伺いました。平生町の気候にも合い、神戸方面では「コクのあるみかん」として評価されていたそうです。
約40年前、化学肥料や農薬を使って見た目の良い農産物を作ることが一般的だった時代に、平生町では「安心安全な農産物を届けたい」という想いから、このアルギットみかんづくりに取り組んでいました。しかも、このみかんは長い間、地元でたくさん売られていたわけではありません。主に神戸方面の生協へ届けられていたため、平生町の人よりも、神戸の人たちの方がその価値を知っていた時代があったそうです。
現在、アルギットみかんの生産者は、わずか2軒。
そのうちのひとりが、今回取材させていただいた「けんこう家族 ひらお特産品センター」の吉﨑秀和代表理事です。
かつて神戸で評価された平生町のアルギットみかん。今では生産量も少なく、まさに“知る人ぞ知る”希少なみかんになっています。そして、この「安心安全な農産物を届けたい」という考え方は、現在のひらお特産品センターの三ツ星野菜ブランドにも受け継がれています。
知ると、平生町のみかんが少し特別に見えてきます。
知ると、ひらお特産品センターに並ぶ野菜や特産品の背景が見えてきます。
ただの直売所ではなく、
ただの野菜ではなく、
ただのみかんではない。
そこには、平生町が守ってきた「健康」と「家族」と「安心安全」の物語がありました。
取材後記|援むすび山口編集長/地産地消プロデューサーとして


今回、ひらお特産品センターを取材して、強く感じたのは、平生町の食には「派手さ」よりも「誠実さ」があるということでした。施設名にある「けんこう家族」という言葉。
最初は、やさしい響きの名前だなと思っていました。でも、お話を伺ううちに、この言葉は単なる施設名ではなく、平生町が大切にしてきた食への姿勢そのものなのだと感じました。
家族みんなで安心して食べられるものを届けたい。
地元の野菜を、地元の人に食べてもらいたい。
そして、生産者の皆さんが、自分の作ったものを持ち寄り、誰かに喜んでもらえる場所を守りたい。
ひらお特産品センターは、ただ商品を売る場所ではありませんでした。そこには、生産者の生きがいがあり、地域の台所としての役割があり、平生町の農業の記憶がありました。
特に印象的だったのは、平生町がかつて「有機の里」と呼ばれていたというお話です。
海藻由来の肥料を使ったアルギットみかん。
安心安全な農産物づくりへの取り組み。
そして、その考え方を受け継ぐ三ツ星野菜ブランド。
今でこそ「安心安全」という言葉はいろいろな場所で使われていますが、平生町では、それをずっと前から実践してきた歴史がありました。上辺だけの安心安全ではない。言葉だけの地産地消でもない。
土に向き合い、作り手に向き合い、食べる人に向き合ってきた積み重ねが、今のひらお特産品センターに残っているのだと思います。そして、今回の取材でもうひとつ印象に残ったのが、吉﨑秀和代表理事のお人柄でした。最初は少し緊張感のある雰囲気で、真面目で、少し近寄りがたい印象もありました。ところが、お話が進むにつれて、少しずつ表情がやわらぎ、冗談も交えながら、平生町の農業の歴史やアルギットみかんのことを丁寧に話してくださいました。口下手とおっしゃりながら、実はとても味のある方。真面目で、照れ屋で、でも内側にはひょうきんな一面がある。
その人柄が見えた瞬間、平生町という町の印象も少し変わりました。
平生町は、わかりやすく派手な観光地ではないかもしれません。でも、海があり、山があり、農産物があり、昔から食を大切にしてきた人たちがいます。そして何より、そこにいる人たちの中に、あたたかさがあります。平生町の魅力は、看板だけを見ても分かりません。商品だけを見ても、まだ半分です。
なぜ、それがここにあるのか。
誰が、どんな思いで作っているのか。
どんな歴史が、今の売場につながっているのか。
そこまで知ったとき、平生町の野菜や特産品は、ただの「商品」ではなくなります。
知ると、好きになる。
知ると、美味しくなる。
好きになると、逢いに行きたくなる。
ひらお特産品センターは、平生町の食に逢いに行くための入口でした。「けんこう家族」という名前の奥には、平生町が守ってきた安心安全への想いと、生産者の皆さんの暮らし、そして少しひょうきんな吉﨑代表理事の笑顔がありました。平生町の食は、静かだけれど、深い。今回の取材で、またひとつ、山口県の地産地消を愉しむ理由が増えました。


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